普通の人生じゃつまらない 夢は自分のワイナリーでワイン造り

自分が本当にやりたいことは何か・・・?辿り着いたのがワイン造り

以前は、水産の商社兼メーカーで営業をしていました。大学の頃はお酒があまり好きではなかったのですが、ワインは美味しく飲めて好きでした。社会人になって、仕事上接待などでワインを飲む機会もあり、やはりワインは美味しいなと。約6年その会社で働いたのですが、会社勤めをしているときに果たしてずっとこのままで良いのか?と考えるようにもなりました。冷静に将来を考えてみると、あまり面白みがない人生だなと思い、自分が本当にやりたいことは何か?どんな人生を送りたいのか?と考えて紙に書きだしたりしました。それで辿り着いたのがワイン造りだったんです。

脱サラから、自分のワイナリーを持つという夢へ

ワイナリーをやろうと決め、結構すぐに会社を辞めました!まぁ勇気はいりましたけど。そこで、まずは知識も経験もないので、ワイン造りの体験を経験してみたく1年間ニュージーランドに行きました。当時からニュージーランドのソービニヨンブランが一番好きだったことや、それまでに何回か行ったことがあり、縁も感じていました。オークランド(北)からマルボロ(南)までワインの仕事を探して働きました。基本的には収穫やボトルの箱詰め作業など、簡単なお手伝いを。マルボロでは、冬の誘引作業(枝をワイヤに巻き付ける)も体験しました。マルボロはニュージーランドを代表するワイン産地で、とにかく畑が広く、1列作業するのに丸一日かかるようなところもあり、体力・精神ともに疲れましたね。

脱サラから、自分のワイナリーを持つという夢へ

そのまま向こうのワインの学校に通うか、将来は日本でワインを作りたいと考えていたので国内のワイナリーで働くか悩んでいたところ、甲斐ワイナリーが募集をしており、メールを送ったところ面接していただけることになり帰国を決意しました。面接後採用していただき現在に至ります。

WSETとの出会い

当時、ワイン仲間や栽培醸造の関係者でのワイン会で、僕はテイスティングスキルが全くなかったので、何もコメントできなくて。これはまずいな、ちょっと勉強しないといけないなと。そこで、いろいろスクールを調べているときにWSETを見つけて面白そうだなと思いました。ブドウの生産から、価格、販売まで学べるところに魅力を感じたんです。なぜこのワインがこの価格になるのかという理論づけ、栽培醸造から根拠のある値付けまで学べ、これなら将来の自分の夢につながると思いWSETを選びました。

Level3から始めて、最初はテイスティングが全然できず、先生が言っていることがよく分からなかったのですが、回を経ていくごとにだんだんと分かるようになっていきました。Theory(理論)の方も、さまざまな視点から主要な要素を学べて。将来自分のワイナリーをやりたいから、ワイン造りにおける大事な要素から、自分なりに日本のどこで作ったら良いか、など考えながら学ぶことができました。

ワイナリーでのお仕事

ワイナリーでのお仕事

僕が勤めている甲斐ワイナリーは、家族経営の小規模ワイナリーなので作業は栽培から醸造、瓶詰めまで全てに携わります。夏の仕事は多岐にわたり、現在は摘芯して摘房もして除葉(房周りの)をしているところです。うちは基本的に自社畑では、甲州とメルローとバルベーラの3種類を作っています。バルベーラは山梨でうちしか作ってないと思うのですが、すごく難しいんです。一昨年は色付きが悪く赤ワインにはできないため全てロゼワインに回し、昨年は色が付いたのですが9月に雨が降り粒が膨れて割れてしまい最終的に収量は1樽もできないぐらいでした。今年は初めて粒抜き作業をしました。すごく細かい作業で、時間も手間もかかります。今年は良いワインになればいいのですが・・・(苦笑)。

夏から秋の収穫、仕込みまでが特に忙しくなります。でも美味しいワインができてお客さんに美味しいって言っていただけたときは本当に嬉しいですね。

納得のいくワインを造りたい

ワイナリーをやるにはとてもお金がかかります。まず建物や資材の購入、苗木の用意などさまざまな面で資金が必要です。こだわったワイナリーにしたいなら億単位の金額も必要かもしれません。さらにそこからブドウができるまでに4~5年かかりその間は無収入。ブドウができてワインを製造したところで、それを設定した価格帯で継続して販売できない場合は、その後も不安定な生活を送ることになります。だったら、そんなリスクを負わないで、普通にサラリーマンしてたほうが良いじゃないかと(笑)。でも、普通の人生じゃ面白くない、僕ひねくれものなんで(笑)。それでもやっぱりやりたいと思うんです。

販売をする上ではお客さん目線で考えないといけないのですが、嗜好品なのである程度は自分が作りたいものを造りたい。ただ、みんなと同じことをしていても特徴がないので、誰もやっていない品種とかに挑戦してみたい。でも日本は、まだ歴史が浅くその土地でどのブドウ品種が合うのかもまだ分かっていないところもあって。まだまだ未知で、時間はかかるのかもしれませんが、その分可能性はある。日本で、自分が納得のいくものを作ってみたい。そしていつか僕のワインをみんなに飲んでもらえたら良いなって。いつになるか分からないけど、そんな日が来るのが楽しみです。

これからワインを学ぼうと思っている方へ一言

ワインは勉強すればするほど面白い。奥が本当に深いので、一生勉強しても分からないものだと思います。ワインを全然知らない人でも、Level1を受講するなど小さなひとつのきっかけとしてワインを学んでみてほしいです。そうすることでワインを飲むのが楽しくなって、いろんな人ともつながりができる。そうやってつながって広がっていくところが良いところだと思います。

僕もWSETを通して、本当に良い仲間たちと出会えました。楽しいし刺激もし合えるし面白いです。ほんのちょっと勉強するだけで、どんどん分かって世界が広がるので、まずは気軽な第1歩を踏み出していただけたらと思います。

これからワインを学ぼうと思っている方へ一言

鈴木慎太郎さんが勤めるワイナリー情報

 
 

天保5年(1834年)風間懐慧により酒造業を創業。昭和61年(1986年)その歴史を今にとどめる蔵屋敷で甲斐ワイナリー株式会社は設立されました。創業以来の伝統と技術に新風を吹き込みながら、 日本人の繊細な味覚と食文化に合う上質なワイン造りを目指しています。

ワインのテイスティングや工場やぶどう園など、見学も全て無料でご案内いたします。

【社名】甲斐ワイナリー株式会社
【所在地】〒404-0043 山梨県甲州市塩山下於曽910
【営業時間】9:00~18:00
【電話番号】0553-32-2032
【定休日】毎週木曜(祝日の場合は営業)

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