2024年8月30日
20世紀以前は、ワインに関する知識は主に修道士やワイン業界に従事している家族内で引き継がれ、伝えられていました。しかし、世界的にワインへの関心が高まるにつれ、ワインの評価、地域知識、テイスティング技術に焦点を当てた正式な教育の必要性が明らかになりました。
19世紀になってからフランス、ドイツ、イタリアなどでブドウ栽培とワイン醸造を教える学校が続々と設立されましたが、ワインのことをもっと知りたい、ワインの産地や楽しみ方を習いたいという教育が形成され始めたのは20世紀になってからでした。
WSETの誕生と拡大
Court of Master Sommeliers(CMS):ワインサービスの基準を設定
Institute of Masters of Wine:ワイン知識の頂点
ワイン知識の最高峰を目指す人々にとって、Master of Wine(MW)の資格を提供するのが、1955年に設立されたInstitute of Masters of Wine(IMW)です。MWプログラムは、ブドウ栽培やワイン醸造からワインビジネスや業界の時事問題やトレンドに至るまで、ワイン教育に対する包括的なアプローチで知られています。
MW資格はワイン教育の頂点とされており、世界中で500人未満の人々がこの称号を取得しています。厳格な試験には、理論と実践の両方が含まれており、候補者はワインに対する深い理解と、専門家レベルでワインをテイスティングして評価する能力を示す必要があります。MWプログラムは、技術的な知識だけでなく、批判的思考やコミュニケーション能力も重視しており、ワイン業界で最難関とされている資格の一つです。
Wine Scholar Guild:地域ワイン知識に特化
ワイン教育の現在
20世紀は、WSET、CMS、IMW、WSGのような機関が設立され、ワイン教育の正式化と拡大が進んだ時代でした。これらの組織は、プロフェッショナルと愛好家に対応した構造化されたプログラムを提供し、ワイン教育の基準を設定しました。本日、ワイン教育はこれまで以上にアクセスしやすくなり、オンラインおよび対面でさまざまなコースが提供されています。ワイン教育は、個人の楽しみやキャリアアップに向けて、しっかりとした基盤を提供します。
著者紹介
Ettore Donadeo(エットレ・ドナデオ)
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WSET認定 Level4 Diploma
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Wine Scholar Guild Bourgogne Master-Level
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DWG認定ドイツワイン上級ケナー
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JSA認定 ワインエキスパート
アンコナ、マルケ州、イタリア生まれイタリア育ち。使用言語はイタリア語・英語・フランス語・関西弁。イタリアの大学で日本語学科を専攻。大学時代に1年間日本に交換留学した際に日本文化に魅せられ、卒業後2008年に再来日。日本とイタリアをつなぐ仕事がしたいと思い、ワイン業界へ転身。WSET Level2からワインの勉強を始め2017年にDiplomaを取得。2017年までワイン専門の酒屋で経験を積み、その後キャプランワインアカデミーに入社。