ワインの豆知識:ディシプリナーレ(disciplinare)とは

2023年6月16日

イタリアの特定の地域や産地で生産されるワインの製造、品質基準、ラベル表示の要件などを規定する「ディシプリナーレ(disciplinare)」という法的な枠組みがあります。これはワインの品質や地域の特徴を保護し、確立するための規制機関によって設定されています。

ディシプリナーレには許可されるブドウ品種、ブドウ畑の管理方法、醸造技術、熟成要件、収量制限、品質基準などの様々な要素が含まれます。それぞれのワインカテゴリーにおいて特定の基準を維持するための条件が定められます。例えば、ディシプリナーレでは使用できるブドウ品種、ブレンド中の各品種の割合、剪定やブドウ畑の密度などのブドウ栽培方法、醸造方法(熟成期間など)が規定されます。

また、ディシプリナーレはワインのラベル表示やマーケティングにおいても規定しています。地理的な範囲や産地の指定、ラベルに使用できる用語(例:DOCやDOCG)を定め、アルコール度数や生産方法などの表示情報についても条件を設けることもあります。ディシプリナーレのルールを守る生産者は公式の認識や認証(例:DOCやDOCGのステータス)を得て、それをラベルに掲載しワインを販売することができます。

著者紹介

Ettore Donadeo(エットレ・ドナデオ)

Ettore Donadeo(エットレ・ドナデオ)

アンコナ、マルケ州、イタリア生まれイタリア育ち。使用言語はイタリア語・英語・フランス語・関西弁。イタリアの大学で日本語学科を専攻。大学時代に1年間日本に交換留学した際に日本文化に魅せられ、卒業後2008年に再来日。日本とイタリアをつなぐ仕事がしたいと思い、ワイン業界へ転身。WSET Level2からワインの勉強を始め2017年にDiplomaを取得。2017年までワイン専門の酒屋で経験を積み、その後キャプランワインアカデミーに入社。

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